2014年1月6日石上

みらいもりやま21

2014年01月06日 09:38

おはようございます。
今日から守山市内も正月明けといった感じで、車の通行量が一気に増えました。
お隣の保育園も本日スタートのようですが、幼稚園と小学校は明日が始業式のようですね。
商工会議所では毎年恒例の新年祝賀会も開催されるようです。

さて、今日は「勝部の火まつり」の話題。
思い起こせば、守山市民新聞2010年新春号に掲載される対談企画のため、2009年11月ごろに当時の勝部神社松明組高田組長にお会いしたのがきっかけでした・・・。本当に熱心にお誘いいただいて松明組に参加したのですが、今となっては心からそのことを感謝しています。
「勝部の火まつり」や「松明組」については、過去に何度もこのブログで触れているので、それをご覧ください。

今週の土曜日にその「火まつり」が開催されるのですが、私もはや5度目の参加。
1年目に泥酔して多数の方にご迷惑をおかけしたこともあり、以降は少しでもその挽回をできれば、という思いで活動してきました。
松明組は13歳(中学1年生)~34歳卒業ということで、今回で私は卒業の年齢となります。

私の世代が私を含め3名しかいないのもあり、今回、私は副組長の大任をいただきました。
無論、人材不足ということもあるのですが、先日の新年会で、後輩から「石上さんのような外の方が入ってきて、刺激をいただいたり、勉強になりました。」といっていただけたことや、なんだかんだ荒くれ者揃いのメンバーが私を認めてくれたというのは、この守山に来て本当に嬉しい出来事の一つとなりました。

若い子を含めると約70名の大所帯なので、年に数回しか会わない子もいて、最近ようやく顔と名前が一致するようになってきました。
(こういう仲間って本当に楽しいなぁ。)と思い始めた矢先に卒業というのは寂しいとも感じている半面、三役になるとこの祭りの前後12月~1月にかけて、仕事を休まねばならないときも多々出てくるのでほっとしている気持ちもありました。

ところが・・・。
これは伝統行事の継承でどこでも問題になっていることですが、人材不足という難問が発生しました。
実は私の一つ下の世代が一人もいないのです。
この1年、二つ下の世代がやるのかどうするのか、皆で議論してきましたが、つい先日結論が出ました。

私の世代3名が1年残ることとなりました。
2年前の800周年のときや、特例中の特例を除いて、35歳が3名も残るというのは、おそらく800年の歴史で史上初のことです。

基本的に松明組の組長は世代に一人しかでません。
もちろんやりたい人が立候補してやるのですが、複数いる場合は話し合って、周りの意見も聞きながら・・・。
ですから過去、一つの世代に10人とかいた時代は、組長をやりたくてもできなかった人が多数いたはずです。

私の世代の私以外の二人は、家が隣同士という幼馴染で、いつのころから役割分担ができていて、一人が組長でもう一人が補佐という位置づけはいつのまにか決まっていたようです。
ところが、今回の決定で、次年度は二人の役割を交代して、やることが決定しました。
つまり例年なら、組長になれなかった人が組長となるのです。
私や現役世代の組員は、この事実を好意的に受け止めています。
本人も「できるなら、喜んでやる!」という姿勢ですし、我々世代が残らなければ、下の世代への負担が増すからです。

ただこの一件は様々な問題を孕んでいると思います。
特に今年の組長経験者がもう一年残るということも、彼自身のモチベーションとして難しい部分があります。

「勝部の火まつり(松明祭)」のフィナーレは、毎年1月第2土曜日の20時半頃に訪れます。
フィナーレの瞬間とは、「火受け」と呼ばれるその年二十歳になる若衆が、12基の大松明に点火し、炎が燃え盛る、たった5分~10分程度。
この瞬間のために丸一年、様々な準備をするのです。
毎年、この瞬間、涙を流す組長や先輩方を見てきました。
私も今年になってその気持ちがよくわかります。
今でも泣きそうです。

ホタルも桜もそうですが、美しくなるために時間をかけて、でも美しい瞬間はほんの一瞬・・・
というのが、いいんでしょうね。
まして、自分がトップとしてやれるのは一生のうち、たった一回きり。
この儚さが、800年続く伝統の秘密なのではないでしょうか。


「火まつり」は皆さまのご祈祷料(寄付)で成り立っています。
これも組員自らが仕事の合間に個人様や企業様を回って頂戴しています。
手元に資料があるのですが、昨年実績でざっと
勝部町内個人様300件100万円
町外個人様170件50万円
企業様150件80万円
の計230万円いただいています。
これも年々減ってしまっています。

もしご理解いただける方がいれば、いくらでも結構です、ぜひご祈祷料をお願いします。
ちなみにこれは神社の会計とは分けていますので、神社にて賽銭やお守りという形で払われても、私たち松明組には渡りません。
私たちは神社の下部組織でありながら、お金をいただいて活動するのではなく、お金を納めて活動しているのです。
これも長い歴史の中でいろいろあったのでしょうが、個人的には非常に不思議な伝統です。

火まつりは今週11日土曜日です。
またそれまでにこのブログの中で触れるかもしれません。


毎年、年始は1月2日から始動。神社にて「雨上げ式」といって、当日の晴天を祈る儀式を執り行います。


関連記事