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2012年01月28日

明鏡止水の心境であります。

いつもこのブログをご覧いただいている皆様、本当にありがとうございます。
みらいもりやま21石上でございます。
長い文章ですが、お暇な方はお付き合い下さい。

1月29日(日)10時~
守山市歴史文化まちづくり館(愛称;守山宿 町家 うの家)
がいよいよオープンします。
長すぎる名前なので、今後「うの家」(うのけ)と呼ばせていただきます。

ご存知の通り、わが日本の第75代内閣総理大臣宇野宗佑氏の生家です。
宇野さんといえば・・・
「三本の指」で知られる女性スキャンダルで総理の座を69日で追われてしまったというイメージがつきもので、昨今の平成生まれの大学生に聞いても「誰ですか?」などという、けしからん回答しか返ってこない方なのですが、すごい人なんです。

今回は、29日(日)に開館する「うの家」のことより、宇野宗佑その人の真の姿に迫りましょう。

出典は、ほぼwikiなので、あしからず・・・。


宇野宗佑さんはスポーツマンでした。
八幡商業高校時代、剣道の全国大会優勝という華々しい経歴をお持ちです。
当然有段者で、なんと五段を有しておられました。
馬術にもたけていたそうです。

宇野宗佑さんは文化人でした。
歴史や小説の著書は10冊にのぼり、自ら句集を出すほど俳句をこよなく愛し、閣僚~総理時代にはあちこちでピアノの腕前を披露されていましたし、絵画もプロの域に達しておられました。
彼が初登院で詠んだ句は「枯園に 総理乗用車 呼ぶ声す」
前任の竹下総理が「アイムソーリー ボクソーリー」とかのたまっておられたことを鑑みれば、彼の文化人としての素質が窺えるというものです。
第二次大戦終了後にシベリア抑留を経験され、そのときの経験をもとに出版された「ダモイ・トウキョウ」という著作が、「私はシベリアの捕虜だった」という名で映画化され、大きな話題となりました。

宇野宗佑さんは名演説家でした。
超辛口で知られる、「ニュースステーション」の久米宏氏が、彼の所信表明演説を聞いて「大化けするかもしれない」とコメントしたそうです。

宇野宗佑さんは私腹を肥やすような人物ではありませんでした。
彼は、自民党で史上初となる派閥の領袖(トップの意)でない総裁です。
なぜ派閥のトップでない彼が総理になれたのか。
背景にリクルート事件があります。お金絡みのこの事件への関与が最も薄かった人物として、彼に白羽の矢が立ったのです。
また、総理時代に妻子を含む閣僚の資産公開を開始しています。これも今でこそ当たり前かもしれませんが、当時としては画期的な出来事でした。
何よりも、オープンする「うの家」(一昨年、守山市が宇野氏から取得)が、彼が清廉潔白であった(財産を貯めこんでいなかった)ことを証明しているのではないでしょうか。

宇野宗佑さんは世間で思われているような、女癖の悪い人ではありませんでした。
何より、その奥様である千代氏が「宇野は私を大切にしてくれておりますし、私も宇野をずっと心から信頼してまいりました。もちろん、そんなことはなかったと信じております。デッチ上げだと思っております」と語っておられます。

米国などからは、優秀で御し難い人物と思われていた節があります。
宇野氏が首相に就任した3日後に、『サンデー毎日』(毎日新聞)が神楽坂の芸妓の告発を掲載し、宇野氏の女性スキャンダルが表面化しました。コレに対し、初めは国内の他のマスコミは無視していました。
ところが外国メディアに「セックススキャンダルが日本の宇野を直撃」(ワシントンポスト紙)等と掲載されると、それが引用される形で日本で話題となったのです。
つまり、外国からの圧力に日本のマスコミが追随するような、本来あってはならないカタチで退陣に追い込まれたのです。
一連の出来事に対し、官僚経験があり、評論家である徳島文理大学教授八幡和郎氏は、報道の仕方があらゆる点において常軌を逸していたことから、「メディアは同じようなケースについて公平でなければおかしい」として彼をワイドショーの犠牲者と位置づけ、また「一部の外国メディアの報道を一般的論調のように喧伝するのは、外国が気に入らない日本の政治家を排除するために利用される危険性がある」と指摘しています。

宇野宗佑さんの人物評。
東京都知事石原慎太郎氏、「私自身はこの人事には密かに期待した者の一人だった。宇野氏とは個人的にも親しく、磊落で文人気質のこの人物が思いがけぬ状況の所産として総裁、総理になったことで、この国の政治家のイメイジが少しは変わってくるのではないかとも思っていた。残念なことに女性問題で宇野氏は苦境に立たされ短命に終わったが、もしあの政権が続いていたなら党の中にもある大事な変化があり得たのではないかと思っている」と述べておられます。
前述の八幡氏は、「みずから進む方向について緻密な政策を組み立てるタイプではないが、現実感覚に秀でたプラグマティストだったし、理屈よりフットワークの良さは際立っていた。良いスタッフさえ集まれば、海部、宮沢などと違ってあれこれ考えずに思い切った政策展開ができたかもしれない。外交でも各国首脳の懐に飛び込むようなスタイルで相手によっては成功したのではないか」といっています。
また、政策研究大学院大学准教授の本多雅俊によれば「閣僚としての宇野は、リーダーシップを発揮しながら、内閣の重要課題を手堅く処理していったとの評価もある。官僚を相手にせず、全閣僚を順次呼びつけ、『馬鹿にしちゃいかんぞ!』と怒鳴りつけながら18の特殊法人を整理したという。実際、大平は宇野の手腕を讃えた」とのこと。
事業仕分け、政治主導などとのたまい民意を得ようとする、現在の民主党の30年先を走っていたということなのです。

国内だけなく海外の方も。
科学技術庁長官時代、米国の核拡散問題担当大使ジェラルド・スミス氏と交渉しています。スミス氏は宇野氏を「はっきりモノを言う初めての日本人だった」と評しています。


奇しくも私の10歳の誕生日(1989年7月24日)に
「明鏡止水の心境です。」と総理辞任を表明された宇野宗佑氏。
ちなみに、明鏡止水とは・・・邪念がなく、澄み切って落ち着いた心の形容。▽「明鏡」は一点の曇りもない鏡のこと。「止水」は止まって、静かにたたえている水のこと。※goo辞書より抜粋
スキャンダルでお辞めになる首相のことばとしては有り得ない。

縁あって、守山の地でお世話になることになった私は、彼を知れば知るほど敬愛しますし、彼の生家の運営管理をできる会社にいることを心から誇りに思います。
彼こそは真に日本国の行く末を考えた政治家であると確信しております。
明日以降、御来館いただく皆様が、マドンナブームに躍らされたマスコミに洗脳されたままでないことを、ただただ祈るばかりです。



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Posted by みらいもりやま21 at 00:41│Comments(4)うの家

この記事へのコメント
 実は…私の母方の祖父が若き宇野宗佑氏の大ファンで、早くから応援していたと聞かされていました。 ところが…祖父は酒好きがたたり、胃がんになり、肝硬変も患い、晩年は病床にふけりました。

 そんな頃に宇野氏は総理となられ、さらに不幸な禍が総理を襲います。 身近に宇野総理の文人としての…例えば…即興で50首の和歌を詠んだというような…素養や人柄を知る人からすれば、あの噂はひどい作り話だと誰でも理解できたということでした。

 その禍を受け、いいわけひとつせずに、まさに「明鏡止水」の言葉一つで、微塵も未練の痕跡も見せず政界を去られた総理。 その失意のさなか…祖父を見舞った我が父は、祖父から聞かされました。

「今な…宗佑が来とったんや。」

 失意の中で、しかも…名もない老人の病床を、いくら地元のファンとはいえ、元総理がお訪ねになるはずがない。 祖父もボケが回ってきたんだ。 そう覚悟しながら、念のためのナースステーションで、祖父に見舞いがあったか聞いたと言います。

 そこで帰ってきた答えは、父を驚かすに十分なものでした。 祖父への見舞客はほんとうにあり、その姿はまさに…失意の中におられたはずの…宇野元総理…その人だとしか考えられぬお姿だったというのです。

 自身の不幸より、名もなき老人の不幸を、自身を早くから応援してくれたものとして…礼儀を尽くされるそのお姿からは、あのいかがわしい報道が、同一人物であるはずがないと…当時その場にいた誰もが…感じずにはいられなかったと言います。

 時代に逆恨みされたその素養、資質、教養、信念…。 本当に私たちの少しだけ前の世代の大人たちは…日本の未来をぶち壊したかもしれないと…今から考えても…つくづく残念でしかないのです。

 三上山の見える地で育ったという数少ない例外の人物。 それが…うの元総理であったのだと…思わずに入られないのです。
Posted by 山野草 at 2012年01月28日 01:37
石上さん
しっかり読ませていただきました。
山野草さんのコメントにも…
「でっち上げ」とは、聞いてましたが、
お陰さまで、郷土の偉人を、改めて知りたいと思いました。

石上さん、運営お疲れさまです。
また、寄りたいと思います。
Posted by sumi at 2012年01月28日 06:54
いつもいつも休養?w明けのブログは精魂込めた内容で
「またやったか!」という思いがします。
いよいよ「うの家」が明日オープンということで、当店でも今、中学服の採寸に来られるお母様方にパンフレットをお渡ししてPRしています。
「PTAの懇親会で使えるね」という言葉も聞こえるとついつい推してしまいます。
立場は違えど向かおうとする方向は同じです。
一緒に頑張りましよう!
Posted by 郷土の鉄人 at 2012年01月28日 09:08
1月29日、まさに 「中山道 町家 うの家」 オープンの日に、MSNサンケイはまたしても…恐らく何一つ調べることもせず、先入観だけの、宇野元総理を貶めるような記事を掲載しました。(少し調べればわかりそうな、まさに許せない、誹謗中傷記事です。)

しかし、例えば… 「Wikipedia」 の 「宇野宗佑」 氏への記述を読めば、驚くほどの賞賛が綴られています。

そしてそれは…地元の我々がよく知る、 「無欲で、多芸に秀でた頭脳明晰な人」 のイメージと重なるのです。 まさに…リクルート事件のような薄汚い世俗と無縁な方でした。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%87%E9%87%8E%E5%AE%97%E4%BD%91
Posted by 山野草 at 2012年01月29日 15:32
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