2019年01月08日
上原仁さん「起業家よ、商売に目覚めよ」
新年明けましておめでとうございます。
今年は情報発信量↑、飲酒量↓で頑張ります、石上です。
さて先日非常に良いお話を伺いましたので、共有します。
守山商工会議所主催の創業セミナーの一環として、株式会社マイネットの創業者であり、代表取締役である上原仁(ウエハラジン)さんの講演会が12月8日、できたばかりの守山市立図書館で開催されました。
マイネットという企業は、2年ほど前にクルーズ(吉幾三さんの替え歌CMでお馴染みの「ショップリスト」というファッション通販サイトを運営している会社)からゲーム事業の大型買収で話題になったときに知りました。当時、調べたらマイネットは前年(2015年)12月マザーズに上場されていて、創業者が守山の人で驚いたのといつかお会いしてみたいと考えたのをよく覚えています。(K社長、実現にご尽力いただき、本当にありがとうございます。)
その後、たった2年で東証一部に鞍替えと目覚ましい成長を遂げている企業なのです。
そんな彼の凱旋講演ということで、図書館内で最も広い多目的室は超満員。100名は超えていました。(参加者が非常に若い方が多く、嬉しかったとご本人後日談だそうです。)
講演の中身ですが、上述したように非常に良いものでした。
何がいいかってやはり彼が実践者だからなのでしょうね。2010年に初めて松井さんの講演を聞いたとき(→2010年2月23日の記事)以来の感動と衝撃がありました。
「商売は世の為、人の為の奉仕にして、利益はその当然の報酬なり」
有名な三方よしの原点となる言葉であり、近江商人「商売の心得十訓」の最初に出てくる言葉・・・。
過去に目にしたことはあったのに違いないのですが、上原さんが口にしたことで私の中に稲妻のような衝撃が走りました。
この言葉って、そのまんま「まちづくり会社」にも当てはまるじゃないか・・・。
まちづくり会社は、右手でまちづくり、左手で収益を稼ぎ出すという、なかなか難しいことを求められています。
かといって、収益事業を頑張ると、
「民業圧迫だ!」とか
「行政(おかみ)のバックを利用して商売するなんてけしからん!」とか
「お前らは儲からないイベントだけしていればいいんだ!」
などと罵られます。このことに縛られ、いったいどれだけのまちづくり会社が存続不可能となったでしょう・・・そこで働くどれだけの同志たちが心折られ、去っていったでしょう。
そうなんです、そもそも商売とは世の為(まちづくり)なのです。
そして世の為となるなら、当然報酬をもらうべきなのです。
極論すれば、報酬をもらえないまちづくりなんて求められていないということなんです。
守山でまちづくりをしているのに、こんなに身近な近江商人の言葉を大切にできていませんでした。そのことに気づかせてくださって、上原さん、本当にありがとうございます。長らく不在だった、私の座右の銘が決定しました。
この他にも会場からの質問も交え、非常に為になるお話を聞かせていただきました。
成功には三つの要素を併せ持つ必要 「世界一になれること」「事業への情熱」「経済性」
「選択と集中」ちょっと事業がうまくいくと、あれもこれもと手を出しがち、上の三要素に集中すべし。
「弾み車の法則」という言葉も印象に残りました。
その後、関係者打ち上げで、1対1のお話もでき感激ひとしおでした。IT企業社長ってどんな人なんだろう?って懐疑的な部分があったのですが、本当に魅力的な心から敬愛できる情熱を持った熱き方です。すっかりファンになってしまいました。その飲み会の場で、市長からの「起業のまち、守山にします!このことを『プロジェクト仁(ジン)』と名付けるので、スペシャルアドバイザー宜しくお願いします!」の言葉に対して快諾くださった上原さん。これから一緒に何かできるのが楽しみです。
最後に自戒も含めて近江商人「商売心得十訓」残り9条貼っておきます。
・店の大小よりも場所の良否、場所の良否よりも品の如何
・売る前のお世辞より売った後の奉仕、これこそ永遠の客をつくる
・資金の少なきを憂うなかれ、信用の足らざるを憂うべし
・無理に売るな、客の好むものも売るな、客の為になるものを売れ
・良きものを売るは善なり、良き品を広告して多く売ることはさらに善なり
・紙一枚でも景品はお客を喜ばせる つけてあげるもののないときは笑顔を景品にせよ
・正札を守れ、値引きは却って気持ちを悪くするくらいが落ちだ
・今日の損益を常に考えよ 今日の損益を明らかにしないでは、寝につかぬ習慣にせよ
・商売には好況、不況はない、いずれにしても儲けねばならぬ
Posted by みらいもりやま21 at 10:28│Comments(0)
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