守山市　まちづくり会社　㈱みらいもりやま２１

自分で読み直しても嫌になるくらい長い文章ですが、ちゃんと読んでください。

間違いなく、読む以上にタイプするのに手間がかかっています（笑）




1月26日（火）16時～
近江八幡のホテルニューオウミにて

流通ジャーナリストの金子哲雄さんのセミナーに参加しました。

先週、このブログでも、「是非、店主様にご参加いただきたい！」とご紹介したところ、
本当に嬉しいことに、
カシトラの片岡様、守山玩具の土田様にご同行いただきました。お二人とも銀座商店街という現場で働く女性の方なんです。

唐突ですが、私はまちづくりに最も重要かつ必要不可欠な要素は

女性

であると考えております。

なぜなら、まちでお金を使う（使える）のは女性だからです。

しかし、残念ながら、現在みらいもりやま２１には女性役員がいません。

そうなってしまった原因は、全てにおいて完璧であったと思われるＭさんの唯一の弱みだったからなのかもしれませんｗｗ（冗談です。苦情は受け付けません）

最近、少しずつではありますが、女性がまちづくりに関わっていただけていることは非常に嬉しいことであります。





以前に紹介したこの本の著者です。

開始5分前に到着すると、ほぼ満席でした。




一番前の席に我が守山市の銀座とほたる商店街の理事長がお座りになられてました。さすが！！







金子先生はご自身でおっしゃっていたとおり、

顔は　島田紳助
喋りは永六輔　　でしたｗｗ







掴みは、ホームレスの話でした。

JRの駅にあるゴミ箱の数はあの「地下鉄サリン事件」の影響もあり、

15年前に比べ１／1０になっているそうです。



ＪＲ東日本の青森～静岡駅の間で、ゴミの分別・運搬等にかかる費用は5000万円／日だとか・・・。


そこで、網棚などに捨てられている雑誌を拾い、販売してくれるホームレスの存在は重要らしく、タダで改札内に入ることを許されているそうです。（内々でですが）


驚きなのは・・・

金子先生が今朝聞いてこられたという、1月1日～今朝（1月26日）までの彼らの収入は一人当たり32万円だそうです。

そして、東京駅周辺のホームレスの平均年収はナント330万円だとのことです。




ここで、大事なことは

ゴミと思えばただのゴミ・・・・日常生活で当たり前と見過ごしているところにメシのタネが転がっていること


具体例として


築地で捨てられる魚をおでんにして大成功した紀文や


ルイヴィトンにおいて最も儲かる商品は、かばんをつくるときにできる切れ端で作るキーホルダーやストラップである



などを挙げておられました。



また、

おみくじとは原価80銭のものを100円で売る商売であること


伊勢のあか○くなども例に挙げて、



商売で儲けるコツは


薄利多売でなく、暴利多売！だと



ＹＫＫ
（チャックの会社ではなく、ヤマダ電機　コジマ電機　Ｋ’ｓ電機の略だそうです）


テレビとかブルーレイレコーダーとかでは安売り合戦をするため、全く儲けがない。
　↑集客商品　　　↑



それをつなぐコードは定価で売れる！！
　　　　　　　　　↑収益商品



マクドナルドの例

100円バーガー　原材料費だけで約46円　人件費などを考えると利益はほぼない→集客商品

ドリンク　　　　　　原材料費15円　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　→収益商品

マクドナルドは世界最大のドリンク販売会社である！！



金子氏の持論として

「一番売上が良かったときのやり方が一番正しい」

統計をとると

「集客商品60％：収益商品40％」

がベストだということです。経営者の皆様、是非参考にしてください。

また、自分の店のそれぞれ上位５つの商品を即答できますか？商店主だけでなく、従業員全員が答えることのできる（バックヤードに貼っておくなど）工夫も必要だそうです。

（そういえば、私もカラオケ店長時代、毎日アルバイトさんに朝礼を行い、販売強化商品＜＝収益商品＞をお客さんに必ず勧めるよう周知徹底を行っていました）




次のキーワード

需要創造



現在、三越（デパート）に買い物目的で行く方がどれだけいると思いますか？？？



なんとたった８％だそうです。観劇のついでであったり、同窓会に行く前の暇つぶしであったり・・・。

買い物メインで出かける時代は終わりました。

だから、需要創造＝需要を呼び起こすことが必要なのだそうです。




ア○ヒスーパードライの実験で、

男性女性それぞれ100人を集めた試飲会を行いました。

男性に対しては
泉ピン子さん　　：吉永さゆりさん

女性に対しては
松村邦弘さん　　；小栗旬さん

に、注いでいただいたそうです。

同じビールですが、どっちが美味しいと感じたか、結果は言わずもがなです。


これからの時代、

商品差別化のキーワードは


ＷＨＯ


主役は　商品・ハード　ではない


誰が販売したのか！

売っている（働いている）人


スーパー、コンビニの台頭、その他さまざまな要因で

対人コミュニケーションの機会は激減しています。

30年前に比べて、挨拶する回数は１／１５になっているそうです。


現在、その流れが変わりつつあります。

景気が悪くなれば悪くなるほど、認知してもらう（顔を覚えてもらう）ことを望むお客さんが増えています。

つまり、店員一人一人にお客さんが、つかなければいけない時代がやってきたのです。

これを金子先生は「１億総ホスト、１億総キャバクラ」の時代と呼んでおられます。





商店街・商店よ　販売促進という概念を捨てなさい

販促が通じたのは「物がない時代」

今の人たちは買わされる恐怖心を最も嫌います。


これからは購買促進の時代です。

○○さんが使っている・着ている・身に付けている・愛用している・・・etc

というのが受けるんです。



「秋刀魚定食　６８０円」　で売れないものが
　　　　　↓
「今朝釧路から直送された秋刀魚定食　８８０円」でバカ売れするんです。


中小の商店は

「安売りは大型店等に任せて、我々は商品に
　　言葉のスパイスをかけて売ることで利益をしっかりとるんだ」

というスタンスで戦わなければなりません。


言葉のスパイスをかけて・・・とても素敵な表現です。メイドイン尼崎事業で、モノを売るにはうんちくがとても大事ということを学びましたが、表現こそ違えど、同じことでしょう。


具体例として

東京の巣鴨地蔵通り商店街を挙げておられました。

「商店主の平均年齢７７歳のオールぼったくり（笑）商店街」だそうです。



この中にあるマルジさん

下着屋さんなんですが、赤いパンツがバカ売れだそうです。

なぜかといえば、この赤パンツには

「還暦過ぎてこれを身に付ければ、一生、子供に下の世話にならずにすむと言われているそうです」との注意書きがあるそうで・・・。

金子先生はこれを言い伝え商法と呼ぶそうです。


また、買い替え需要を呼び起こすために干支の絵を入れ、

「毎年の干支のものをはくと、ぼけないそうです」

との言い伝えも加えられたそうな・・・。


近頃は赤つながりで、靴下「レッドソックス」も売っているそうで、

これをはくと

「松坂大輔のような大物になるかもしれない」

孫の為におじいちゃん、おばあちゃんが買っていくそうです。


恵方巻きは、大阪の海苔屋

土用の丑は、うなぎやに頼まれた平賀源内が仕掛けた

とか・・・・。


滋賀県へのアドバイス↓

「この不況時ですから近江商人の商売繁盛グッズという縁起物は絶対にヒットしますよ」




近江商人は地元の人には見えないかもしれないが、よそから見れば素晴らしいブランドであるので活かして欲しいと熱心におっしゃっていました。




次のテーマはイベントについて

今年4回目となる、かの有名な東京マラソン

そもそも２つの目的があったそうです。




１．東京五輪誘致


２．大規模震災時、幹線道路が封鎖された場合の対応訓練


当初、地元は猛反対。


開催してみると

参加者は３万人（エントリー料１万円）→運営費は十分黒字に。

沿道に１８万人の応援→８億円の売上（経済効果）

開催が２月と寒い時期であったことも関係し、お金をたくさん使ってくれたそうです。

当初、反対していた地元も、現在は非常に協力的であるとのことｗｗ


ということで・・・

スポーツイベントは地元に金が落ちるのでお勧めだそうです。



全国のマラソン愛好家へのアンケート


「走ってみたいエリアＢＥＳＴ５」に常に琵琶湖は入ってくるとのことで、

是非開催するべきですとのこと。


または自転車レース。

琵琶湖１周が約２３０ｋｍというのはレースには最適なんだそうです。




がらっと話題は変わって、

テーマ「観光客を呼び込むには」


これからの観光客は外国人

特に中国人においては

現在年収１千万以上の富裕層が、日本の人口と同じくらい（1億人）いるそうです。

彼らは、海外旅行が自由になったため、現在どんどん日本に来ています。

彼らが１度の滞在で使うお金は、なんと２００万円／家族だそうです。



そして彼らの見たいもの（ところ）は共通しています。

ディズニーランド

富士山

京都

雪

そして新幹線に乗りたいとのことだそうで


残念ながら東京には雪がないので、滋賀に魅力的なスポットさえあれば、

雪見がてら、米原でおりて立ち寄ってもらうことも可能なのだそうです。


では魅力的なスポットとは何なのか！？


それはメイドインＪＡＰＡＮが購入できるところ

彼らが欲しがるモノは共通していて

家電・薬・下着・スーツ

とにかく中国国内で販売しているモノはバッタモノ（偽ブランド）が多すぎて、彼らにも全く区別がつかないそうです。

これらのモノを購入できるスポットを作れば、間違いなく中国観光客を呼び込めるとのことです。



また、

秋葉原といえば電気街

○○といえば家具街など


同一業種の集積、商品の特化により、大型商店の品揃えを凌駕することも地方の商店街で有効な作戦の一つだということです。



最後に

講演を聴いておられる大半の商店主の方が

経営を３０年以上続けておられることを踏まえ

「あなたたちはこの業界におけるスーパースターです。
アイドルでさえ、３年生き残れる人は、まれだし、
我々コメンテーターにいたっては２年も生き残れません。
自信を持ってください。
ここまで商売が続いた理由は
・店主自身の人柄のよさ
・お客さんがいいとおもうこと＝変化し続けている→しっかり掴んできた
ということ。
現在の大企業は大きくなりすぎてアンテナ（感度）が鈍っている。つまり次の一手が打てなくなっている。
今こそ小が大を食うチャンスである！！！」





※以上、金子哲雄先生の講演を私なりに記しました。
私個人の主観によって、間違った解釈となっている箇所もあるかもしれませんが、
何卒、ブログということでご理解をいただきますよう宜しくお願い致します。
２月７日（日）13時30分より読売TV系列で放送されます「たかじんのそこまで言って委員会」に出演されるそうなので、気になった方は、是非先生の肉声をお聞きください。






最後に、名刺交換をさせていただき、先生の著作にサインをいただきました。

金子哲雄先生、本当にありがとうございました！