2010年05月09日
よなご・かえるプロジェクト
鳥取県米子市では米子市中心市街地活性化基本計画(よなご・かえるプロジェクト)に基づき、様々な取り組みが行われています。詳しくはホームページへ・・・。
その中で、平成21年度の事業(経済産業省:戦略的中心市街地商業等活性化支援事業)として、まちなかに3拠点施設がこの3月にオープンしたということで、後学のために見学してまいりました。
一つ目は
DARAZ CREATE BOX
(ダラズ クリエイト ボックス)
だらず
とは、この地方の方言で「バカ(もの)」の意。
ただのバカではなく「何でも真っ先に飛びついて、突拍子もないことをしてしまうが、どこか憎めない(もの)」という意味で、ネーミングされたそうです。
う~ん、うまい!本当によく考えておられます。
これこそまちづくりに必要な3要素のひとつ「ばかもの」の解釈そのものじゃないでしょうか・・・。
その中で、平成21年度の事業(経済産業省:戦略的中心市街地商業等活性化支援事業)として、まちなかに3拠点施設がこの3月にオープンしたということで、後学のために見学してまいりました。
一つ目は
DARAZ CREATE BOX
(ダラズ クリエイト ボックス)
だらず
とは、この地方の方言で「バカ(もの)」の意。
ただのバカではなく「何でも真っ先に飛びついて、突拍子もないことをしてしまうが、どこか憎めない(もの)」という意味で、ネーミングされたそうです。
う~ん、うまい!本当によく考えておられます。
これこそまちづくりに必要な3要素のひとつ「ばかもの」の解釈そのものじゃないでしょうか・・・。
住所は法勝寺(ほっしょうじ)町。
駅から行くと、元町サンロード商店街(アーケード)の東の端にあたる角地にあります。
ここから北へ向けて、かつてのメインストリートであったであろうほんどおり商店街へと続いています。
この建物がかつて銀行であったことなども併せて考えれば、ここは往年の米子において超一等地であったと予想されます。
(店前から、北へほんどおり商店街を臨む)
ここにもアーケードがあったそうなのですが、老朽化が著しいため、この3月に撤去工事をなされたばかりだそうです。
詳しくは⇒こちら
かつて銀行だった建物が、まさに劇的ビフォー&アフター。
2階までの吹き抜けというつくりを活かし、開放的な空間を作り上げています。
ホビーショップ
サングラスショップ
バラエティショップ&ガイナーレ鳥取(サッカー)オフィシャルショップ
カフェ
コミュニティFMのスタジオ
などを地元の若き企業家・新規起業者がコラボレートして作り上げたそうです。
所有者は株式会社DARAZという一民間企業です。
ここに戦略補助が投入されています。
定期的にイベントも開催されているようで・・・
まちを変えてくれそうなエネルギーを感じました。
このほんどおり商店街を9号線に突き当たる少し手前右手に
二つ目
スカイビル
商店街のアーケード内にあるのですが、実は気付かず、いったん通り過ぎてしまいました。
この付近は四日市商店街といって、米子の中でも最も多くの若き経営者が集まっているところらしくなかなか魅力的な店舗が並んでいました。
この商店街,裏側に回ると・・・
川が流れる素敵な空間が。
その名も「風の道」
この通りには凄く雰囲気のいい店が立ち並んでいるんです。
これがスカイビル。こちら側から見て気付きました。
つい最近まで、大きな書店として営業されていたそうです。
2階にスカイ米子事務局というのがあったので
「こんにちわっ滋賀から来ました!」
と訪問すると、突然のアポなしにも関わらず快く社長自ら応対してくださいました。
杉田社長なんと弱冠35歳で、お父様が米子出身とのことですが、ご本人は20歳まで大阪住まい。いわゆるIターンで米子に来て、近くで小さなお店をされていたとか・・・。
米子のまちを元気にしたいという思いで、株式会社スカイ米子を立ち上げられたとのことです。
ビル内を一緒に回って案内していただきました。
最上階(4階)
2つスペースがあって、一方は料理教室などに使える貸し部屋。設備も充実しています。
もう一方は、無料開放されているスカイ公園。4階に公園・・・素晴らしい発想です。
一番奥は天井のない屋外スペースになっているんです。
米子のまちを見下ろすのはもちろん、彼方には大山が望めます。
このスペースと隣の貸室の設備を使用すれば、ホームパーティーが可能。
杉田社長、1年の半分はアメリカで過ごされるだけあって、発想が日本人離れしています。
元本屋さんらしく、図書室的なスペースもあります。
3階は
シェアオフィス。現在デザイナーさんが2名入られていますが、最大5名までは入れるとのことです。
新長田でもされていましたが、シェアオフィスという活用法、非常に有効です。
もう一つは、とても凝った内装の美容室。
この画像でわかるように、このスカイビルはいわゆるうなぎの寝床的なとても細長く使いにくい形状をしているんです。
本当に上手に空間を利用していますね~。
ちなみに彼女が、今回案内してくださった株式会社スカイ米子杉田真理子社長。
彼女に先約があったため、残念ながらこのあたりで終了となってしまいましたが、最後に貴重なお話を伺うことができました。
杉田社長「他に何が聞きたいですか?」
石上「う~ん。ここのテナントさんたちは公募したんですか?」
杉田社長「一応しましたけど・・・」
石上「ある程度、目星をつけて当たられたということですね。」
杉田社長「ここに入っていただく方は、ただ儲かればいいという方じゃダメですから。一緒に米子を元気にしていってくれる人ばかりですよ。」
石上「確かにみんな元気だし、いい感じの人ばかりですね~」
杉田社長、突然の訪問にも関わらず、丁寧なご応対、本当にありがとうございました!!
場所がわからなかったので、杉田社長に場所を聞いて
三つ目の拠点施設に向かいます。
ここも商店街から少し奥まったところにあるため、自力で見つけられませんでした。
目印は、さきほどのシャッターの撤去されたほんどおり商店街沿いにある
本町横丁商店街(ピンボケしちゃってますが・・・)を通り抜ければあるとのこと。
ちなみにここ、裏から見ると
中は
このレトロ感たまりません・・・。
善五郎蔵(ぜんごろうくら)
に無事到着。
ここは見ての通り、蔵だった建物を活かし、株式会社法勝寺町が再生されたそうです。
蔵の雰囲気をうまく残しておられますね。
せっかくなので、この中にあるビリケン食堂こと日替わりシェフの店で食事がてら情報収集。
この日は沖縄料理のお店。
最近流行のこの日替わりシェフの店とはチャレンジショップ的な要素とシェアリング的な要素を持つお店です。
ここの場合、平日2500円(光熱費込)支払えば、1日オーナーになれてしまうというシステムです。
食器や調理器具などは設置されていて自由に使えますので、店主は食材と熱い情熱(?)さえ持ち込めば、夢の飲食店オーナーになれてしまうんです!
リスクもそれほどないので、週一程度、趣味の延長で始められる方も多いようです。
ちなみにこの日の店主さんも、普段は別の仕事をされているとのことです。
オーダーは沖縄そばとオリオンビール。
なかなかのもんでしたよ。
他にお客さんもいなかったので、店主さんにこのあたりのことを色々聞いてみることに・・・。
石上「初めて米子のまちに来たのですが、お勧め観光スポットってどこですか?」
店主「そうだねぇ、水木しげるロードなんかいいよぉ。」
石上「・・・それって境港市ですよね??米子で美味しいものとか、ないですか?」
店主「それなら、境港さかなセンターで市場からとれたての魚はどう?美味しいよ。」
石上「・・・あの・・・米子市では?」
店主「う~ん・・・なかなかないんだよねぇ。米子城はどう?」
石上「おぉ、いいですね~、お城があるんですか?でも今日はもう暗いから明日の早朝立ち寄ることにします。今から一人で軽く一杯呑もうと思うんですがこのあたりの繁華街ってどこになりますか?」
店主「旭町とカクバン通りのあたりだね、歩いてもいけるよ」
ということで・・・米子のディープな夜を堪能すべく付近を散策。
時間帯も早かったので、この画像を見る限りはとても寂しい感じがしますが、ちらほら出勤途中らしき女性の姿も見かけ、こちらの方が商店街より空き店舗も少なく、賑わっている様に感じました。
せっかくなので、1時間3000円ぽっきりというスナックへ飛び込んで質問してみました。
石上「米子に初めて来たのですが、『ここだけは行っておきなさい!』ってとこありますか?」
ママ「ないですね。」(即答)
石上「このあたりで、どこか名物店とか・・・」
ママ「ないですね。米子じゃないけど、ゲゲゲの・・・」
石上「さっき、米子城がいいって聞いたんですけど。」
ママ「だめだめ、城跡だから何もないし、行っても面白くないよ。」
石上「えっ、そうなんですか・・・」
こうして米子の夜は更けていくのでした・・・。
皆さんには故郷(地元に来たよそものに対して、胸を張って案内できるところありますか?
駅から行くと、元町サンロード商店街(アーケード)の東の端にあたる角地にあります。
ここから北へ向けて、かつてのメインストリートであったであろうほんどおり商店街へと続いています。
この建物がかつて銀行であったことなども併せて考えれば、ここは往年の米子において超一等地であったと予想されます。
(店前から、北へほんどおり商店街を臨む)
ここにもアーケードがあったそうなのですが、老朽化が著しいため、この3月に撤去工事をなされたばかりだそうです。
詳しくは⇒こちら
かつて銀行だった建物が、まさに劇的ビフォー&アフター。
2階までの吹き抜けというつくりを活かし、開放的な空間を作り上げています。
ホビーショップ
サングラスショップ
バラエティショップ&ガイナーレ鳥取(サッカー)オフィシャルショップ
カフェ
コミュニティFMのスタジオ
などを地元の若き企業家・新規起業者がコラボレートして作り上げたそうです。
所有者は株式会社DARAZという一民間企業です。
ここに戦略補助が投入されています。
定期的にイベントも開催されているようで・・・
まちを変えてくれそうなエネルギーを感じました。
このほんどおり商店街を9号線に突き当たる少し手前右手に
二つ目
スカイビル
商店街のアーケード内にあるのですが、実は気付かず、いったん通り過ぎてしまいました。
この付近は四日市商店街といって、米子の中でも最も多くの若き経営者が集まっているところらしくなかなか魅力的な店舗が並んでいました。
この商店街,裏側に回ると・・・
川が流れる素敵な空間が。
その名も「風の道」
この通りには凄く雰囲気のいい店が立ち並んでいるんです。
これがスカイビル。こちら側から見て気付きました。
つい最近まで、大きな書店として営業されていたそうです。
2階にスカイ米子事務局というのがあったので
「こんにちわっ滋賀から来ました!」
と訪問すると、突然のアポなしにも関わらず快く社長自ら応対してくださいました。
杉田社長なんと弱冠35歳で、お父様が米子出身とのことですが、ご本人は20歳まで大阪住まい。いわゆるIターンで米子に来て、近くで小さなお店をされていたとか・・・。
米子のまちを元気にしたいという思いで、株式会社スカイ米子を立ち上げられたとのことです。
ビル内を一緒に回って案内していただきました。
最上階(4階)
2つスペースがあって、一方は料理教室などに使える貸し部屋。設備も充実しています。
もう一方は、無料開放されているスカイ公園。4階に公園・・・素晴らしい発想です。
一番奥は天井のない屋外スペースになっているんです。
米子のまちを見下ろすのはもちろん、彼方には大山が望めます。
このスペースと隣の貸室の設備を使用すれば、ホームパーティーが可能。
杉田社長、1年の半分はアメリカで過ごされるだけあって、発想が日本人離れしています。
元本屋さんらしく、図書室的なスペースもあります。
3階は
シェアオフィス。現在デザイナーさんが2名入られていますが、最大5名までは入れるとのことです。
新長田でもされていましたが、シェアオフィスという活用法、非常に有効です。
もう一つは、とても凝った内装の美容室。
この画像でわかるように、このスカイビルはいわゆるうなぎの寝床的なとても細長く使いにくい形状をしているんです。
本当に上手に空間を利用していますね~。
ちなみに彼女が、今回案内してくださった株式会社スカイ米子杉田真理子社長。
彼女に先約があったため、残念ながらこのあたりで終了となってしまいましたが、最後に貴重なお話を伺うことができました。
杉田社長「他に何が聞きたいですか?」
石上「う~ん。ここのテナントさんたちは公募したんですか?」
杉田社長「一応しましたけど・・・」
石上「ある程度、目星をつけて当たられたということですね。」
杉田社長「ここに入っていただく方は、ただ儲かればいいという方じゃダメですから。一緒に米子を元気にしていってくれる人ばかりですよ。」
石上「確かにみんな元気だし、いい感じの人ばかりですね~」
杉田社長、突然の訪問にも関わらず、丁寧なご応対、本当にありがとうございました!!
場所がわからなかったので、杉田社長に場所を聞いて
三つ目の拠点施設に向かいます。
ここも商店街から少し奥まったところにあるため、自力で見つけられませんでした。
目印は、さきほどのシャッターの撤去されたほんどおり商店街沿いにある
本町横丁商店街(ピンボケしちゃってますが・・・)を通り抜ければあるとのこと。
ちなみにここ、裏から見ると
中は
このレトロ感たまりません・・・。
善五郎蔵(ぜんごろうくら)
に無事到着。
ここは見ての通り、蔵だった建物を活かし、株式会社法勝寺町が再生されたそうです。
蔵の雰囲気をうまく残しておられますね。
せっかくなので、この中にあるビリケン食堂こと日替わりシェフの店で食事がてら情報収集。
この日は沖縄料理のお店。
最近流行のこの日替わりシェフの店とはチャレンジショップ的な要素とシェアリング的な要素を持つお店です。
ここの場合、平日2500円(光熱費込)支払えば、1日オーナーになれてしまうというシステムです。
食器や調理器具などは設置されていて自由に使えますので、店主は食材と熱い情熱(?)さえ持ち込めば、夢の飲食店オーナーになれてしまうんです!
リスクもそれほどないので、週一程度、趣味の延長で始められる方も多いようです。
ちなみにこの日の店主さんも、普段は別の仕事をされているとのことです。
オーダーは沖縄そばとオリオンビール。
なかなかのもんでしたよ。
他にお客さんもいなかったので、店主さんにこのあたりのことを色々聞いてみることに・・・。
石上「初めて米子のまちに来たのですが、お勧め観光スポットってどこですか?」
店主「そうだねぇ、水木しげるロードなんかいいよぉ。」
石上「・・・それって境港市ですよね??米子で美味しいものとか、ないですか?」
店主「それなら、境港さかなセンターで市場からとれたての魚はどう?美味しいよ。」
石上「・・・あの・・・米子市では?」
店主「う~ん・・・なかなかないんだよねぇ。米子城はどう?」
石上「おぉ、いいですね~、お城があるんですか?でも今日はもう暗いから明日の早朝立ち寄ることにします。今から一人で軽く一杯呑もうと思うんですがこのあたりの繁華街ってどこになりますか?」
店主「旭町とカクバン通りのあたりだね、歩いてもいけるよ」
ということで・・・米子のディープな夜を堪能すべく付近を散策。
時間帯も早かったので、この画像を見る限りはとても寂しい感じがしますが、ちらほら出勤途中らしき女性の姿も見かけ、こちらの方が商店街より空き店舗も少なく、賑わっている様に感じました。
せっかくなので、1時間3000円ぽっきりというスナックへ飛び込んで質問してみました。
石上「米子に初めて来たのですが、『ここだけは行っておきなさい!』ってとこありますか?」
ママ「ないですね。」(即答)
石上「このあたりで、どこか名物店とか・・・」
ママ「ないですね。米子じゃないけど、ゲゲゲの・・・」
石上「さっき、米子城がいいって聞いたんですけど。」
ママ「だめだめ、城跡だから何もないし、行っても面白くないよ。」
石上「えっ、そうなんですか・・・」
こうして米子の夜は更けていくのでした・・・。
皆さんには故郷(地元に来たよそものに対して、胸を張って案内できるところありますか?
Posted by みらいもりやま21 at 20:59│Comments(0)
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