守山市　まちづくり会社　㈱みらいもりやま２１

12（金）朝7時45分に倉敷を立ち、
兵庫県丹波市柏原町に向かいました。




柏原はかいばらと読みます。お間違いのなきよう・・・。


ここには、10年も前にできた大先輩のまちづくり会社があるのです。


丹波市は2004年11月6町合併によりできた新しい市です。
まちづくり柏原は、その合併以前にあった会社です。

柏原はかつて城下町でした。



柏原藩は、信長の弟である織田信包（のぶかね）が
本能寺の変の後、秀吉に命じられ、立藩しました。
しかし跡継ぎが生まれず、信包の血筋は3代で途絶えてしまいます。
いったんは天領となってしまうものの数十年後、
信長の次男、信雄の子孫である織田信休が、
この地に転封され、再度立藩し、明治まで続きました。
織田家に非常に縁深い土地だということです。







まちで最初に目に付くのが川沿いにある
この大ケヤキ
柏原のシンボルの一つです。

すぐ横にある橋は木の根橋といいます。

なぜ木の根橋なのか・・・



橋の手前から向こう側に木の根が
豪快に渡っているのです。







柏原の中心市街地の居住人口は約2000人。
２ｋｍ離れたところに計40,000㎡にもなる
2つのショッピングセンターができたとのことで
駅前の商店街は非常に苦戦しておられます。

しかし、その中でもまちづくり会社が奮闘され、
いくつか町屋を取得したり、借りたりして、
テナントミックス事業を行われています。

その中のいくつか見学させていただきました。



ごく普通の住宅街の中のこの建物。
まだオープン前なので、看板等も
あがっておりません。


この建物の中で、物販店と飲食店がオープンする予定です。

















立派な厨房もあり





琉球畳の素晴らしい座敷もあり







裏庭もあります。






次に案内していただいたのは




大きな屋根が特徴の旧武家屋敷。
ここは、下級武士の屋敷で、
現存しているのは全国でも珍しいそうです。





表札に準備中とあるのは、
ここで創作和食のお店喜野根
を夜間のみ営業されているそうです。

店名は、上で紹介した
町のシンボル大ケヤキのそばにある
木の根橋から来ていることは
言うまでもありません。




次は駅前にあるガーデン栢



こちらは隣にある公園と一緒に整備された
テナントミックス施設で3店舗が中で営業されています。





中でも1階のネイルサロンhana nailは丹波市初の
ネイル専門店で、（そんな店やっていけるの？）という
まちづくり関係者男性陣の予想を裏切り、
3店舗の中でも稼ぎ頭なのだとか・・・。









最後に訪れたのが、今回最も楽しみにしていた
イタリア料理オルモ

ご覧のとおり、完全に和の建物の中で
洋を食せる、意外性、斬新性が売りです。


表にかかる暖簾には
欅の一字


そう、オルモとはイタリア語でケヤキの意






屋根は犬山で見た旧磯部邸と同じく
貴重な起り（むくり）屋根



中に入って、また感動



土間できちんと靴を脱いで、スリッパを履き
店内へ。でも店内には洋風の机とイスが
持ち込まれているんです。
このミスマッチなんともいえません。






裏庭にもテーブルやベンチが用意され、
これから暖かくなれば外での飲食も可能だそうです。




注文したのは
オルモパスタランチ（1,680円）









野菜も玉子もハムも全て地場産というこだわり。










これにパン2種と食後のコーヒーが付くのですから
平日にも関わらず、店内がほぼ満席なのも頷けました。


オープン当初、年間数百万の赤字だったという数字が表すように、
放っておいてお客様が来る場所ではなかったはずです。

民間の力のみでは、出店が難しい（採算ベースが合わない）
からといって放っておけば、どんどんまちが廃れてしまう。

だからこそ、まち会社が立ち上がり、このオルモをオープンさせたのです。

そして現在、オルモは、3人の正社員と1人のアルバイトを雇用し、
これだけの美味しい料理を提供しながら、きっちりと黒字を計上しています。

簡単なようで非常に難しい、まちづくり会社の至上命題
収益を上げる＋まちに賑わいをつくる
を同時に達成している稀有な事例を見ることができました。




お腹が膨れた後は、まちづくり会社事務所がある
丹波市商工会館へ








まちづくり柏原の荻野代表取締役に熱い話を聞かせていただきました。
非常に興味深い内容でしたが、また別の機会に触れることにしましょう。


最後になりましたが、今回ご協力いただきました

まちづくり柏原
荻野様　上瀧様　岡田様　芦田様
成田様（オルモシェフ）　

㈱サルトコラボレイティブ
加藤様

厄除け市前日という大変ご多忙な中、快く視察を
お受け入れ下さいまして本当にありがとうございました。

まちづくり会社としては遥かに後発の私どもでございますが
中活認定を同日に受けたというご縁もありますし、
今後とも、色々なアドバイスをいただきながら
情報交換等をできれば幸いでございます。