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2010年11月14日

OSAKA旅∞(めがね)

11月11日(木)午後より梅田にて、中小機構主催の「第7回近畿中心市街地活性化ネットワーク研究会」に参加しました。
昨年7月の第2回から、毎回参加させてもらっていて、まちづくりに関して、ど素人であった私が、たくさんのまちづくりの匠と出会えた場所です。この会があって、今の私があります。

手前味噌ですが、実は、来年2月18日(金)東京で開催される、中小機構主催のまちづくり系シンポジウムに、この会を代表して、守山の現在の取組みについて話をさせていただけることになりました。
この場をお借りして、私を推薦してくださった、機構及びまちづくり関係の皆様に御礼をを申し上げます。
また、このような場に出る機会をいつも与えてくれる社長や地元の皆様にも重ねて御礼申し上げます。

らしくない真面目な書き出しの、石上です。


今回は、OSAKA旅∞(めがね)を主催する一人である、泉さんと、そのエリアクルーと呼ばれる案内人の古川さんの事例発表をお聞きしました。

OSAKA旅∞(めがね)


旅めがねとは、観光客や旅行会社に売られる、2009年に始まったばかりの新しいタイプの観光プログラムのことです。

エリアコーディネーターと呼ばれる地元のことに精通した人が
自分のまちの魅力を発掘して企画し
エリアクルーと呼ばれる(まち案内人)が
親戚や友人が来た時のようにお客様をおもてなしいたします。

エリアコーディネーターは郷土史研究家ではありません。
その地域に住んだり、働いたりしながら まちづくりに取り組む、
ごく普通の人です。
また エリアクルーは歴史ガイドではありません。

エリアクルーは 地域や地域の人とお客様をつなぐインタープリターです!
ただ一つ言える事は 「OSAKA旅∞」にかかわる人は
大阪が好きで 大阪をなんとか元気にしたくて
大阪に来る人を「大阪ファン」にしたい
そして自分たちも楽しみたい そんな人の集合体です。
(ホームページより引用)


ただのガイドではなく、観光マップに載っていないような、地元の人しか知らない魅力を教えてくれる・・・そんな感じでしょうか。

「エリアクルー」は、他に本業を持つ、30代~40代の普通のサラリーマンやOLだそうです。
仕事の合間に講習(3時間×4回)を受け、資格を取ってようやく一人前になるのです。

全ての方がそうだという訳ではないですが、一般的なボランティアガイドさんの中には、話し好きな方が多く、自分の知識をアピールすることに一生懸命になってしまいがち・・・。
観光客は、話を聞くために来ている訳ではありません。旅めがねにおいては、エリアクルーの役割は、あくまで「地域と旅人を繋げること」なのだということを強調されていました。
地域と来街者をつなげる翻訳者であってほしい。
求めるのは、話し上手ではなく、聞き上手なのだ、と。


興味深いのは、この現場で案内をするエリアクルーと別に、案内コース、ストーリーを決める「エリアコーディネーター」がいることです。
地域のことを研究し、そこでしか食べられない美味しいものや、そこでしか会えない地元の名物人を発掘していく。
そしてその宝を繋げて、ストーリーを作り上げる。
これを「地域の宝探し」と呼んでおられましたが、実はこの作業自体が、まちづくりであると感じました。
地域の魅力を掘り起こす(エリアコーディネーター)ことで、そのまちをもっと好きになる。
そして、それをお客さんに伝える(エリアクルー)ことで、またいろんなことに気付いていく。
この2つの役割を、それぞれ別の人に与えたというのは、結構重要で、以下のメリットがあると私は考えました。

1.ひとりよがりで終わらない
2.コース設定の時点で、他者が案内することを前提にしているため、妥協しづらい(自分ならアドリブでなんとかできると思いがち)
3.最低でも2人以上(エリアコーディネーター+エリアクルー)のまちのファンができる

もしお客さんが一人も来てくれなくても、この取組みを行うことは、まちにとって大きなメリットがあるのです。


泉さんの後に、エリアクルーである古川さんが話してくださいました。

20代のごくごく普通のOLさん。
彼女が、エリアクルーを1年やってみて楽しいと思えたこと。

1.新しい発見
お客様にどのように何をすれば喜んでくれるのか、それを考えるのが凄く楽しい。

2.まちの変化
最初は、地元の人に「うちにはこないで」と拒否されることもあった。
最近では、旗を持って歩いていると
『頑張りや~』
『もっと、お客さん連れてこなあかんで~』
と、声をかけてもらえるようになった。
プライベートなことまで話してもらえるようになった。

3.友人に紹介したくなる
お客様が見て『いいね』と言ってくれるまちの魅力を、自分の親しい人にも教えてあげたくなってきた。


彼女は行政の人間でもなければ、商店街の人間でもありません。
でも間違いなく、彼女は地域のコアファンであり、いつのまにか「まちづくり」をする側に取り込まれているのです。
「彼女のような人をいかに増やしていくか」が、まちづくりを成功させるか否かの分かれ道なのだということを、紀伊田辺や千葉県柏市の事例から、最近つくづく思うのです。

最後に彼女は、こういいました。

「今後、私を見て、『エリアクルーをやりたい!』っていうひとが増えていってほしいです。」

地域のファンがファンを生み出していく連鎖・・・

是非守山にも取り入れたい素晴らしい取組みです。



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Posted by みらいもりやま21 at 09:22│Comments(2)講演・研修レポート

この記事へのコメント
こんにちは はじめまして
そんなお話があったのですねぇ
良いなぁ~
聞きたかったなぁ~
Posted by まっつん at 2010年11月16日 14:38
>まっつんさま

こんにちは、はじめまして。
ご訪問&コメントありがとうございます。

まっつんさまも旅めがねメンバーさんなんですね。

お二人の話を伺って、是非とも旅めがねに参加したくなったのは私だけではありませんでしたよ~。今後とも宜しくお願い致します。
Posted by 石上 at 2010年11月16日 17:13
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